合田直弘の香港スプリント展望

　重賞７勝に加えて、２年連続Ｇ１香港マイル（芝１６００ｍ）２着の実績を残した後、昨シーズンの後半からスプリント路線に転じているゴールドファン（せん６）が、前哨戦のＧ２ジョッキークラブスプリント（芝１２００ｍ）を快勝。マイル路線を走っていた頃と同様に、スプリント路線でも安定した成績を残しており、ここも大崩れする姿は想像　しづらく、馬券の軸としては信頼出来る存在となっている。

　Ｇ１・５勝という愛国調教馬ソールパワー（せん８）、１１年のこのレースを含めて国際Ｇ１・３勝のラッキーナイン（せん８）といった歴戦の強者たちに、いささかなりとも年齢的な翳りが見えており、ゴールドファンの牙城を崩すとしたらその筆頭候補は、日本から参戦のストレイトガール（牝６）であろうと見ている。昨年のこのレースの３着馬で、すなわち馬場適性を実証済みで、なおかつ前走Ｇ１スプリンターズＳ（芝１２００ｍ）の内容は、６歳秋にして充実期を迎えていることを窺わせるものだった。ここがラストランと言われているが、最高の形で現役生活を締めくくることを期待したい。

　昨年のこのレースの２着馬で、前哨戦のＧ２ジョッキークラブスプリントも２着だったペニアフォビア（せん４）が３番手評価。天性のスピードを活かす、けれん味のない
競馬をしてくれそうなミッキーアイル（牡４）、シャティンの馬場をよく知るＺ．パートンを鞍上に配したサクラゴスペル（牡７）らも、争覇圏にいる馬たちである。

（合田直弘＝文）