合田直弘の香港スプリント回顧

　前哨戦のＧ２ジョッキークラブスプリントを制したゴールドファン（せん６）が１．８倍の１番人気。昨年のＧ１香港スプリント２着馬で、前哨戦のＧ２ジョッキークラブスプリントも２着だったペニアフォビア（せん４）が４．４倍の２番人気に推された。

　一頭が取り消して13頭立ての13番枠から出たペニアフォビアが、鞍上Ｊ・モレイラが手綱を押して先頭へ。逃げると見られていたミッキーアイル（牡４）は、モレイラの気迫に押されるように２番手となり、１番人気のゴールドファンは中団の７番手を追走。12番枠から出たストレイトガール（牝６）は１０番手、１１番枠から出たサクラゴスペル（牡７）は最後方からの競馬となった。

　直線残り３００ｍでモレイラのステッキが入ったペニアフォビアが後続を突き放した後、残り１５０ｍ付近から末脚にエンジンのかかったゴールドファンが追い込むも、これを半馬身退けてペニアフォビアが逃げ切り勝ち。鞍上モレイラはこれが、香港における通算３００勝目となった。３着がＧ２ジョッキークラブスプリント３着馬ノットリスニントゥーミー（せん５）で、４着に昨季の香港Ｇ２スプリントＣ勝ち馬ダンドネル（せん５）が入り、上位４着まで地元勢が独占。この路線における香港競馬の水準の高さと層の厚さを改めて示す結果となった。一方の日本勢は、直線で粘れなかったミッキーアイルが７着、直線大外に持ち出したものの末脚に切れがなかったストレイトガールが９着、サクラゴスペルは１２着に終わっている。