平松さとし
フランス現地リポート第5回

2016/09/17

9月11日に前哨戦のニエル賞を勝利したマカヒキは、その後も順調。レース翌日と翌々日こそ曳き運動にとどめたが、その後は大一番へ向け、乗り運動を再開させている。

現地フランスでの大将格とされる仏オークス(ディアヌ賞)の勝ち馬ラクレソニエールはドーヴィルで引き続き調整中。管理するJC.ルジェ調教師は「うちの厩舎でもドーヴィルに滞在させてからシャンティイの凱旋門賞というのは初めての形だけど、順調に調整されているので良い状態で挑めそう」と語る。
また、僚馬で仏ダービーや愛チャンピオンS勝ちのアルマンゾルに関しては引き続き英チャンピオンSとどちらにするか決め兼ねている模様。

この様子にマカヒキの受け入れ先である小林智調教師は……。
「僕はマカヒキにかなりチャンスがあると思っています。あれだけの瞬発力を使える馬はそうそういないと思うからです。ただ、アルマンゾルが出てきたら少し怖いですね。愛チャンピオンSは強豪が揃っていたのに完勝といえる勝ちっぷりでした。引き続きスミヨンが乗って出てくるようなら強力なライバルになると思います」

また、マカヒキのニエル賞の最終追い切りで誘導役を務めたマイフリヴァに騎乗したT.ジャルネ騎手はマカヒキの前哨戦をみて、次のように言った。
「彼があれくらい走れる馬というのは追い切りで一緒に乗せてもらって分かっていたよ。フランスの流れに慣れているクリストフ(ルメール)が乗るのも良いし、僕も日本馬の悲願達成を応援しているよ」

なお、マカヒキの最終追い切りは当該週の火曜日(27日)に、C.ルメール騎手を背に行なう予定だという。

(平松さとし=文)