2017/03/18
アラブ種のレースも含めれば、6つのG1をはじめとする9つの重賞が行われ、総賞金は3000万米ドル、日本円にして約35億1千万円にのぼるという、世界一豪華な競馬開催がドバイワールドカップデーだ。
昨年行われたサラブレッド8重賞の勝ち馬のうち、G1ドバイターフを制した日本調教馬リアルスティール(牡5)を含めて、半数の4頭がそれぞれのレースの連覇を目指して参戦する上に、昨年はG2UAEダービーを制した日本調教馬ラニ(牡4)が、今年はG1ドバイワールドカップに出走。更に、昨年の2着馬8頭のうち3頭が、それぞれ1つ上の着順を目指して再チャレンジを試みるなど、この上なく豪華な顔触れがドバイに集っている。
そんな中で今年、全競走を通じた最大のスターと言われてるのは、今年がドバイ初見参となる馬だ。メイン競走のドバイワールドカップに出走する北米調教馬アロゲート(牡4)が、その馬である。
昨年秋のG1ブリーダーズカップクラシックで、昨年のドバイワールドカップを含めて7つのG1を制していた最強の古馬カリフォルニアクロームを撃破して優勝。そのパーフォーマンスに対しレイティング134が与えられ、2016年ワールドランキング首位に立った「世界最強馬」がアロゲートだ。今季初戦となったG1ペガサスワールドカップもトラックレコードで快勝。ドバイワールドカップを勝てば通算収得賞金が1700万ドルを超え、4歳春にして早くも北米における歴代賞金王に躍り出る同馬の、ドバイにおける一挙手一投足に、世界の注目が集まっている。
格付けはG2ながら、特に米国と日本の競馬ファンから熱い視線が注がれているのが、ケンタッキーダービーへ向けたポイント指定競走に指定されているUAEダービーだ。日本から、”JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY” でポイント首位となり、既にケンタッキーダービー出走資格を得ているエピカリス(牡3)と、ここで2着までに入ればケンタッキーダービー出走の可能性が高まるアディラート(牡3)の2頭が出走予定。若駒たちの果敢な挑戦に、日本の皆様も大きな声援をお送りいただきたい。
(合田直弘=文)