オーデマ・ピゲ・クイーン・エリザベス2世カップ(G1)結果
Audemars Piguet Queen Elizabeth II Cup 愛彼女皇盃
4月27日(日) シャティン競馬場 2,000m(芝)
※ 馬齢は主催者発表のものを記載しております。 ※ 着差は1着馬からのものです。 ※ 126lbs=約57kg
レース映像はJRAホームページからご覧ください。
レース回顧
レース当該週に入って毎日のように雨が降ったが、当日は良く晴れて気温も上がり、Good でスタートした馬場コンディションも、第3競走からGood to Firm となった。
10頭立てとなった中、香港G1・香港クラシックC(芝1800m)、香港G1・香港ダービー(芝2000m)を連勝してここへ臨んだ今季の4歳2冠馬デザインズオンローム(せん4、父ホーリーローマンエンペラー)が2.2倍の1番人気。日本から遠征した昨秋のG1・菊花賞(芝3000m)勝ち馬エピファネイア(牡4、父シンボリクリスエス)が3.2倍の2番人気。前年に続くこのレース連覇を狙うミリタリーアタック(せん6、父オラトリオ)が3番人気に推された。
伏兵のセイムワールド(せん6、父ホークウィング、99倍の8番人気)がハナを切り、1番枠から出たアンコイルド(牡5、父ジャイアンツコーズウェイ、75倍の7番人気)は鞍上K・ティータンが押して3番手の好位を確保。人気馬は、エピファネイア4番手、ミリタリーアタック5番手、デザインズオンローム8番手という隊列となった。
4コーナーを廻り、一旦は先頭を窺いかけたのがエピファネイアだったが、残念ながらそこからの脚がなく、残り250m付近からは内を抜けたミリタリーアタックと、外を伸びたデザインズオンロームの争いに。最後は力でねじ伏せるように、外のデザインズオンロームが内のミリタリーアタックに首差先着して優勝。ジョン・ムーア厩舎の1・2フィニッシュとなった。前走G1・ドバイデューティーフリー(芝1800m)2着の南アフリカ調教馬ウェルキンゲトリクス(牡4、父シルヴァーノ、9.6倍の5番人気)が、2着馬から2馬身差の3着。エピファネイアは3着馬から更に2馬身遅れた4着に終わり、前日豪州シドニーのG1・オールエイジドS(芝1400m)を制したハナズゴール(牝5、父オレハマッテルゼ)に続く、日本馬による2日連続海外G1制覇はならなかった。3~4コーナー中間で手応えのなくなったアンコイルドは10着に敗れてる。
このレースが国際競走になった95年以降で、香港ダービー馬が同一シーズンにこのレースを制したのは、05年のヴェンジェンスオヴレイン、11年のアンビシャスドラゴンに次いで史上3頭目のことだ。香港における2000m路線が今後、デザインズオンロームを中心に廻っていくことは間違いなさそうである。手綱をとった豪州人騎手のトミー・ベリーは、昨年のこのレースをミリタリーアタックに騎乗して制しており、ジョン・ムーア調教師ともども、2年連続制覇を果している。