未来に語り継ぎたい名馬
個性派ヒーロー
ゴールドシップ
2014年 宝塚記念
2009年3月6日生 牡 芦毛
父 ステイゴールド
母 ポイントフラッグ(父 メジロマックイーン)
馬主/小林英一氏→合同会社小林英一ホールディングス
調教師/須貝尚介(栗東)
生産牧場/出口牧場(北海道・日高町)
通算成績/28戦13勝(うち海外1戦0勝)
主な勝ち鞍/15天皇賞・春(GI) 13・14宝塚記念(GI) 12有馬記念(GI)
12菊花賞(GI) 12皐月賞(GI)
13・14・15阪神大賞典(GII) 12神戸新聞杯(GII)
12共同通信杯(GIII)
30代までが中心支持層
●圧倒的なロングスパートが魅力(30代・男性)
●危険な香りを醸し出し、ハマれば滅法強い。たまりません!(50代・男性)
●競馬界一の愛すべき気分屋。人間味あふれる個性的なところが好きです(20代・女性)
●愛くるしい芦毛が可愛いです(40代・女性)
意外性に富んだ走りで ターフを沸かせる
皐月賞の4コーナー、各馬が馬場の荒れたインコースを嫌って外へと進路を取る中で、ゴールドシップは果敢に内ラチ沿いを突いて一気にポジションを上げることに成功、勝利をつかんだ。ダッシュがつかず後方からの競馬となった菊花賞では、3コーナーから強引なまでのロングスパートを試み、そのままマクリ切って二冠を達成。有馬記念でも行き脚がつかなかったが、ここでは大外から鋭い脚を繰り出し、直線の短さをものともせず豪快に突き抜けてみせた。宝塚記念では、2013年は出ムチまで振るわれて、14年は珍しくスタートから行く気を見せて、いずれも好位を追走、直線では力強く弾けてレース史上初となる連覇を成し遂げている。
いつ、どこで、どんな脚を使うのか。観る者にも乗り手にも油断を許さない、常識の外にいる馬としてターフを沸かせてくれた。
(文=谷川善久)