未来に語り継ぎたい名馬
才色兼備の牝馬三冠馬
アパパネ
2011年 ヴィクトリアマイル
2007年4月20日生 牝 鹿毛
父 キングカメハメハ
母 ソルティビッド(父 Salt Lake)
馬主/金子真人ホールディングス㈱
調教師/国枝栄(美浦)
生産牧場/ノーザンファーム(北海道・安平町)
通算成績/19戦7勝(うち海外1戦0勝)
主な勝ち鞍/11ヴィクトリアマイル(GI)
10秋華賞(GI)
10オークス(GI)
10桜花賞(GI)
09阪神ジュベナイルフィリーズ(JpnI)
●ブエナビスタを負かしたヴィクトリアマイルは圧巻! 人馬お互いに信頼してなきゃできない(10代・男性)
●強くて可愛かった。子供のデビューが待ち遠しい(40代・男性)
●とてもチャーミングで彼女見たさで競馬にはまった私です(30代・女性)
レースの上手さ、プライドの高さ、 そして度胸でつかんだ5つのGI
阪神ジュベナイルフィリーズは直線で内へと切れ込み、桜花賞では逆に外へと進路を取りながらの差し切り勝ち。オークスはサンテミリオンとの熾烈な追い比べの末、JRAのGI史上初となる1着同着のデッドヒートとなる。秋華賞は外から堂々と突き抜けての貫録勝ちだった。レースの上手さ、負けることを自分に許さないプライドの高さ、そして度胸で達成した計四冠である。
こうして磨いてきたアパパネの走りの最高到達点がヴィクトリアマイルだ。アパパネといえど、最強牝馬ブエナビスタが相手ならあくまでチャレンジャーの立場であったはず。けれどもアパパネは、ブエナビスタからのマークにもひるむことなく、むしろ「抜いてみろ」と言わんばかりに自信満々のスパート。結果、ブエナビスタの追撃をクビ差振り切って女王の称号を奪取する。まさに、上手さとプライドと度胸でつかんだ五冠目だった。
(文=谷川善久)