未来に語り継ぎたい名馬
不屈のダートチャンピオン
カネヒキリ
2008年 ジャパンカップダート
2002年2月26日生 牡 栗毛
父 フジキセキ
母 ライフアウトゼア(父 Deputy Minister)
馬主/金子真人氏→金子真人ホールディングス(株)
調教師/角居勝彦(栗東)
生産牧場/ノーザンファーム(北海道・早来町)
通算成績/23戦12勝(うち地方9戦5勝、海外1戦0勝)
主な勝ち鞍/09川崎記念(JpnI)
05・08ジャパンCダート(GI)
08東京大賞典(JpnI)
06フェブラリーS(GI)
05ダービーグランプリ(GI)
05ジャパンダートダービー(GI)
10マーキュリーC(JpnⅢ)
05ユニコーンS(GⅢ)
●ものすごい精神力に泣きました。人間として見習わないといけない部分がいっぱいあり、励みになる馬でした(30代・女性)
●とにかくかっこよくて強かった。大好き。その時から競馬の魅力にはまりました(40代・女性)
●不屈の闘志に脱帽(40代・男性)
屈腱炎を克服しての ジャパンCダート2勝
芝でもGI 勝ちのあるホクトベガやアグネスデジタルを除き、ダート中心に活躍した馬としては最上位。実績的には同等以上のヴァーミリアンやエスポワールシチーを上回るこのランクは、JRAのダートGI で必ず底力を発揮し、中央のファンに強さを印象づけたのが要因か。
2005年のジャパンCダートは、シーキングザダイヤ、スターキングマンと3頭横並びの追い比べを制し、コースレコードも記録しての勝利。翌06年のフェブラリーSはヴァーミリアン、ブルーコンコルド、アジュディミツオーといった難敵を外からまとめて交わし去り、2着シーキングザダイヤに3馬身差をつける完勝のレースだった。08年のジャパンCダートは、本格化したヴァーミリアンや末脚しぶといメイショウトウコンの追撃をしのぎ切る走り。屈腱炎を克服しての同レース2勝目という復活劇を演じたのだった。
(文=谷川善久)