未来に語り継ぎたい名馬
遅れて咲いた大輪の花
サクラローレル
1996年 天皇賞(春)
1991年5月8日生 牡 栃栗毛
父 Rainbow Quest
母 ローラローラ(父 Saint Cyrien)
馬主/(株)さくらコマース
調教師/境勝太郎(美浦) → 小島太(美浦)
生産牧場/谷岡牧場(北海道・静内町)
通算成績/22戦9勝(うち海外1戦0勝)
主な勝ち鞍/96有馬記念(GI)
96天皇賞・春(GI)
96オールカマー(GII)
96中山記念(GII)
95金杯・東(GIII)
●古馬になっての成長力、重圧感が半端じゃなかった(40代・男性)
●爆発的な強さと栃栗毛の美しい馬体は今も目に焼き付いて離れない。ライバルにも恵まれた(30代・男性)
●復活したナリタブライアンを破った天皇賞・春の走りに驚いた(30代・男性)
骨折による長期休養を乗り越えて 好勝負で競馬シーンを盛り上げる
生涯成績22戦9勝。前半の11戦と後半11戦との差が、あまりに凄まじい。
デビューからの11戦は未勝利と500万下であげた計2勝止まり。賞金が足りず、あるいは脚部不安もあって3歳クラシックとは無縁だった。
ところが3歳秋、一気に本格化。900万下、準オープンと連勝すると、明け4歳初戦の金杯では重賞初制覇をマークする。骨折による長期休養を挟んでもこの勢いは止まることなく、復帰戦となった中山記念を豪快に差し切り、続く天皇賞・春の直線では、悠々抜け出したナリタブライアンをアッサリと交わし去ってGI初勝利をあげる。この年には暮れの有馬記念も制し、年度代表馬のタイトルを獲得。結局後半11戦は7勝、2着2回、3着1回。ナリタブライアンのほか、ジェニュイン、マヤノトップガン、マーベラスサンデーらとの好勝負で競馬シーンを盛り上げたのだった。
(文=谷川善久)