未来に語り継ぎたい名馬
その末脚“弾丸シュート”
サッカーボーイ
1988年 函館記念
1985年4月28日生 牡 栃栗毛
父 ディクタス
母 ダイナサッシュ(父 ノーザンテースト)
馬主/(有)社台レースホース
調教師/小野幸治(栗東)
生産牧場/社台ファーム(北海道・白老町)
通算成績/11戦6勝
主な勝ち鞍/88マイルチャンピオンシップ(GI)
87阪神3歳S(GI)
88函館記念(GIII)
88中日スポーツ賞4歳S(GIII)
●美しい馬体と「弾丸シュート」という言葉がぴったりの強烈な決め手(50代・女性)
●順調にクラシックを迎えていたらと、今でも思う(40代・男性)
●名馬は速く美しいだけでなく、華がなくてはダメ。サッカーボーイは全てを兼ね備えた馬(50代・女性)
短い競走生活に終わったが 潜在能力は間違いなく超一級
オグリキャップやスーパークリークらからなる“最強世代”の一角。新馬戦が9馬身差、もみじ賞が10馬身差、阪神3歳Sは8馬身差の圧勝で、同期の中ではもっとも早くから逸材として騒がれた。
皐月賞は回避、日本ダービーは15着とクラシックでは思うような結果を残せなかったが、復調してからは持てる素質を遺憾なく発揮。中日スポーツ賞4歳Sでは皐月賞馬ヤエノムテキを大外から交わし去って1着。函館記念ではメリーナイス、シリウスシンボリ、マックスビューティといった年長のGI 馬をまったく問題にせず、直線独走の5馬身差、1分57秒8の日本レコードを記録。マイルチャンピオンシップでは楽々と4馬身突き抜け、適距離とはいえぬ有馬記念でも力強い脚を使って3着に食い込んだ。
裂蹄や骨折などのため短い競走生活に終わったが、その潜在能力は間違いなく超一級だった。
(文=谷川善久)