ベストショットで振り返る有馬記念 2006-2015

ベストショットは『優駿』1月号に掲載されています。
『優駿』1月号は有馬記念を直前総力特集しています。

2006年第51回優勝馬

ディープインパクトDeep Impact

第51回 2006年12月24日 中山 晴・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 ディープインパクト 牡4 武  豊 2:31.9
2 ポップロック 牡5 O.ペリエ
3 ダイワメジャー 牡5 安藤勝己 3/4
4 ドリームパスポート 牡3 内田博幸 ハナ
5 メイショウサムソン 牡3 石橋 守 1 1/4

日本競馬の至宝がラストランで“飛んだ”。前年に史上2頭目となる無敗の三冠馬となったディープインパクト。この年の秋は凱旋門賞に出走するも失格。続くジャパンCを圧勝して名誉挽回し、引退レースとして有馬記念の舞台に登場した。道中はいつものように後方。最終コーナーで武豊騎手がゴーサインを送ると、馬群の外を駆け上がっていく。最後は2着に3馬身差をつけてさっそうとゴールを駆け抜けた。

2007年第52回優勝馬

マツリダゴッホMatsurida Gogh

第52回 2007年12月23日 中山 晴・稍重

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 マツリダゴッホ 牡4 蛯名正義 2:33.6
2 ダイワスカーレット 牝3 安藤勝己 1 1/4
3 ダイワメジャー 牡6 M.デムーロ 2 1/2
4 ロックドゥカンブ 牡3 M.キネーン クビ
5 ポップロック 牡6 O.ペリエ 1 1/4

コース巧者の伏兵が波乱を巻き起こした。ここまで中山では重賞2勝を含めて7戦4勝、2着1回、3着1回という成績を残していたマツリダゴッホ。好スタートを切って3~4番手の内で脚をためる。4コーナーで内から一気に抜け出して後続を突き放し、ダイワスカーレットとダイワメジャーの追撃を振り切って先頭でゴール。単勝オッズ52.3倍の9番人気馬が得意の舞台で初のGⅠタイトルをつかんだ。

2008年第53回優勝馬

ダイワスカーレットDaiwa Scarlet

第53回 2008年12月28日 中山 晴・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 ダイワスカーレット 牝4 安藤勝己 2:31.5
2 アドマイヤモナーク 牡7 川田将雅 1 3/4 14
3 エアシェイディ 牡7 後藤浩輝 3/4 10
4 ドリームジャーニー 牡4 池添謙一 ハナ
5 スクリーンヒーロー 牡4 M.デムーロ クビ

稀代の名牝が実力を遺憾なく発揮して逃げ切った。前走の天皇賞・秋ではレース史上に残る激闘の末、ウオッカにハナ差およばなかったダイワスカーレット。13番枠スタートから楽に先手をとって軽快に飛ばし、後続を引き付けながらレースを先導。最後の直線でスパートに入ると、ライバルたちとの差は広がる。1度も先頭を譲ることなく1番人気の支持に応え、牝馬としては37年ぶりの優勝を果たした。

2009年第54回優勝馬

ドリームジャーニーDream Journey

第54回 2009年12月27日 中山 晴・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 ドリームジャーニー 牡5 池添謙一 2:30.0
2 ブエナビスタ 牝3 横山典弘 1/2
3 エアシェイディ 牡8 後藤浩輝 11
4 フォゲッタブル 牡3 C.ルメール アタマ
5 マイネルキッツ 牡6 三浦皇成 2 1/2 12

上半期のグランプリホースが再び夢を運んだ。この年の宝塚記念に勝利したものの、その後の2戦は勝ち星から離れていたドリームジャーニー。それでもファンは3歳牝馬ブエナビスタに次ぐ2番人気に推し、古馬のエース格と見ていた。後方でじっと脚をため、最後の直線で先に抜け出したブエナビスタに外から襲い掛かる。馬を信じて乗ったという池添謙一騎手は、左手を上げてスタンドの歓声に応えた。

2010年第55回優勝馬

ヴィクトワールピサVictoire Pisa

第55回 2010年12月26日 中山 晴・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 ヴィクトワールピサ 牡3 M.デムーロ 2:32.6
2 ブエナビスタ 牝4 C.スミヨン ハナ
3 トゥザグローリー 牡3 C.ウィリアムズ クビ 14
4 ペルーサ 牡3 安藤勝己 3/4
5 トーセンジョーダン 牡4 三浦皇成 1 1/2

世界を経験した3歳馬が大接戦をものにした。この年の皐月賞を制し、秋は日本の3歳馬として初めて凱旋門賞に臨んだヴィクトワールピサ。帰国初戦のジャパンC3着を経て有馬記念に出走してきた。2周目3コーナーでは早くも2番手。余力十分に直線を向き早め先頭に立ったところに、ブエナビスタが後方からものすごい勢いで迫ってくる。激戦は長い写真判定にもつれ込んだが、皐月賞馬の粘りがハナ差まさった。

2011年第56回優勝馬

オルフェーヴルOrfevre

第56回 2011年12月25日 中山 晴・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 オルフェーヴル 牡3 池添謙一 2:36.0
2 エイシンフラッシュ 牡4 C.ルメール 3/4
3 トゥザグローリー 牡4 福永祐一 クビ
4 ルーラーシップ 牡4 I.メンディザバル 3/4 11
5 トーセンジョーダン 牡5 C.ウィリアムズ クビ

黄金色の三冠馬が現役最強の座に就いた。デビュー勝ち後はなかなか2勝目を挙げられなかったものの、スプリングSからは破竹の5連勝で史上7頭目の三冠馬となったオルフェーヴル。迎えた有馬記念は古馬との初対決となった。14秒台のラップも刻まれるスローペースのなかで後方待機。2周目3コーナー過ぎから外を回って進出すると、力強い足取りで古馬勢を封じた。熱戦が終わると、いつの間にか雪が舞っていた。

2012年第57回優勝馬

ゴールドシップGold Ship

第57回 2012年12月23日 中山 晴・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 ゴールドシップ 牡3 内田博幸 2:31.9
2 オーシャンブルー 牡4 C.ルメール 1 1/2 10
3 ルーラーシップ 牡5 C.ウィリアムズ クビ
4 エイシンフラッシュ 牡5 三浦皇成 1 1/2
5 スカイディグニティ 牡3 C.スミヨン 1/2

“白い怪物”が豪快にロングスパートを決めた。皐月賞ではただ1頭内を回り、菊花賞では残り1000㍍から仕掛けて二冠を手にしたゴールドシップ。古馬初対戦となった有馬記念ではスタートが決まらず最後方からのレースとなる。動いたのは2周目の向正面。内田博幸騎手が外に持ち出すと、内の馬を次々と抜いていく。4コーナーでは中団まで押し上げ、直線でさらに脚を伸ばして先頭でゴールした。

2013年第58回優勝馬

オルフェーヴルOrfevre

第58回 2013年12月22日 中山 晴・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 オルフェーヴル 牡5 池添謙一 2:32.3
2 ウインバリアシオン 牡5 岩田康誠
3 ゴールドシップ 牡4 R.ムーア 1 1/2
4 ラブイズブーシェ 牡4 武   豊 2 1/2 12
5 タマモベストプレイ 牡3 和田竜二 クビ 16

“黄金伝説”が圧巻の勝利で完結した。古馬となってからは2度の凱旋門賞2着を経験したオルフェーヴル。世界の頂点には立てなかったものの、多くのファンを魅了してきた個性派が引退レースとして有馬記念に臨んできた。2周目3コーナーから進出を開始すると、余裕の手ごたえで4コーナーで早くも先頭に並びかける。その勢いは直線でさらに増し、8馬身差の勝利で引退の花道を飾った。

2014年第59回優勝馬

ジェンティルドンナGentildonna

第59回 2014年12月28日 中山 晴・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 ジェンティルドンナ 牝5 戸崎圭太 2:35.3
2 トゥザワールド 牡3 W.ビュイック 3/4
3 ゴールドシップ 牡5 岩田康誠 ハナ
4 ジャスタウェイ 牡5 福永祐一 クビ
5 エピファネイア 牡4 川田将雅 ハナ

数々のタイトルを手にしてきた貴婦人が有終の美を飾った。牝馬三冠、ジャパンC連覇、海外GⅠ制覇と華々しい実績を積み上げながらも、3連覇のかかるジャパンCでは不完全燃焼な結果に終わったジェンティルドンナ。有馬記念はラストラン。3番手の好位置をキープしてレースを進め、先に抜け出したエピファネイアを捉える。追い込んでくる後続も抑えて、7度目のGⅠ制覇で競走生活にピリオドを打った。

2015年第60回優勝馬

ゴールドアクターGold Actor

第60回 2015年12月27日 中山 曇・良

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着順 馬名 性齢 騎手 タイム 単勝人気
1 ゴールドアクター 牡4 吉田隼人 2:33.0
2 サウンズオブアース 牡4 M.デムーロ クビ
3 キタサンブラック 牡3 横山典弘 3/4
4 マリアライト 牝4 蛯名正義 アタマ 12
5 ラブリーデイ 牡5 川田将雅 1/2

遅れてきた大物が初のGⅠタイトルを手にした。前年の菊花賞3着後に長期の休養を挟み、この年の夏に復帰してからは1000万下特別、1600万下特別、アルゼンチン共和国杯と3連勝していたゴールドアクター。絶好のスタートを切ると3番手に控え、前を見ながら勝負の時を窺う。迎えた直線、坂を駆け上がりながら先頭に躍り出ると後続の追撃も振り切り、GⅠ初制覇となった吉田隼人騎手の手が上がった。